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「専門家と熱情家」

ひとりの友だちを若い娘の所へ連れて行った。
たのしませてやろうと思ったのだ。
何の不足があろう、喜びは充分味わえるはずだ。
ういういしく若くて熱い命だもの。
娘は寝床に腰かけて ほお杖をついていた。
男はお世辞をふりまきながら 娘の真向かいにすわった。
彼は気取って鼻をとがらせ娘を見つめ、
と見、こう見、観察する。
ぼくときた日にゃ、たちまち参って
すっかりのぼせてしまったのに。

親愛なる紳士はお礼心に
ぼくを部屋のすみに連れて行き、
あの娘は余り細すぎる、それにそばかすがある、と言う。
そこで娘にさようならしたが、
別れる時に、ぼくは空を仰いで嘆息した。
ああ神様、ああ神様、
どうかこの男をおあわれみ下さい、と。

それからぼくは彼を
情熱と精神の溢れた画廊へ連れて行った。
そこでも、ぼくはたちまちわけもなく感激し、
すっかり心をかきむしられた。
「おお画家よ!画家よ!君らの絵の上に神の報いあれ!」
とぼくは大声で叫んだ。
ならびなく美しい花嫁だけが、
君らに対しぼくらのため償いをしてくれるのだ。

ところがみたまえ、この紳士は歩きまわって
歯をせせりながら
わが神の御子たる天才たちを
カタローグの中に書きつけている。
ぼくの胸はたくさんの世界をはらんで、
一杯になりわくわくした。
ところが彼は、あれは短し、これは長しと、
何でもかんでも慎重にはかっていた。

そこで、ぼくは片すみに引っ込んだが、
はらわたの燃える思いがした。
彼のまわりには大ぜい人が集まって、
くろうとだ、などと持ち上げていた。

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