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sarah

高校では写真部の黒子君。 ~紫原君編~

sarah

2013年05月06日 07:21
「あー・・・暇だしー・・・。」
眉を顰めながら、だらりと足を投げ出すように座り込む。
部活の無い休日。家にあったお菓子も満足に食べきった後、何もすることがなくなってやって来た川原。
「紫原君。紫原君。」
いつもの淡々とした声音ではなく、どこか弾んだリズムで呼ばれた名前。
「なぁーに?」
先ほど偶然本屋帰りの彼と出会い、今は自分のすぐ真横に座る小さな影へと首を動かせば、パサリと頭になにかが落とされた。
「!」
「花冠です!普段は見下ろせない君の頭をボクが飾ってあげました!」
普段あまり動かない彼の表情筋が、珍しく満足気な笑みを作っていて―――
先ほどまで胸の奥でつっかえていたモヤモヤが、ふんわりと澄んだものへと変わったのを感じた。
そして、何故か目を見開いている相手に、「ありがとーねー。」と緩く返した。
すると気恥ずかしそうに俯いて座り込んでしまった彼。見えなくなった彼の表情と、丸見えな彼の旋毛に、自然と手が彼のふわふわな髪へと伸びた。

それは、既に懐かしい、中学時代の優しい思い出である。
 -  aaa
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