pixiv事務局です。
2020年11月17日(火)~2021年1月31日(日)まで開催しておりました、コミック百合姫×SFマガジン×ガガガ文庫×書泉百合部×pixiv「第3回百合文芸小説コンテスト」の受賞作品がついに決定しました。
女性同士の恋愛や友愛をテーマにした小説を募集した本コンテストでは、1,600以上の応募作品が集まりました。たくさんのご応募ありがとうございました。
厳正な審査の結果、受賞となりましたのは以下の作品です。
■大賞(両部門合わせて1名)
賞品:賞金10万円、コミック百合姫に扉イラスト・挿絵イラスト付きで掲載
『菫の姫を殺すまで』/
王月ようさん
選評
「私が菫の姫を殺した」という複数の証言を集めて一人の人間を語る、読む人の興味を掻き立てる構成の妙を評価。その上でしっかりと主人公の強い心情が伝わってくるなど、敷居が高いと感じさせないバランスもある作品だった。
■コミック百合姫賞(両部門合わせて1名)
賞品:賞金5万円、コミック百合姫にコミカライズ掲載
『夏とレモンとオーバーレイ』/
Ruさん
選評
売れない声優で、YouTuberでもある主人公「ゆにまる。」と、そんな彼女に「遺書を葬式で読んで欲しい」と依頼してきた「紺野さやか」という女性。二人のキャラクターがしっかり立っていて魅力的に描かれている。終盤はやや急ぎ足になってしまっていたが、二人の関係性が今後どうなるのか非常に気になる作品。
■SFマガジン賞(短編部門より1名)
賞品:賞金5万円、SFマガジンに掲載
『電信柱より』/
坂崎かおるさん
選評
電信柱と、それを切り倒す職人の百合。生物と無生物の関係性、家主の夫妻の視点を通じて描かれる物語など、本コンテストではあまり他に類を見ない題材でしたが、強く切実な百合を感じました。虚実の入り交じる舞台設定も滋味深く、この分量で多くの背景を想像させる巧みさがあります。本作を読み終えたとき、道ばたの電信柱1本1本に対する読者の感情も変化するのではないでしょうか(私は変わりました)。
■ガガガ文庫賞(両部門合わせて1名)
賞品:賞金5万円、ガガガ文庫編集部の担当が付き、書籍化検討
『絶対安全不良少女』/
たつた あおさん
選評
スケバンを語る語彙が秀逸! ライブ感あります。学園ものでありながら登場人物の家庭の描写もいきいきとしていて、青春映画の良作の手触りです。
■書泉百合部賞(短編部門より1名)
賞品:賞金3万円、書泉百合部限定グッズ
『モブAの世界一美しい失恋』/
佐倉みおさん
選評
初めて人を好きになった時の独りよがりな感情を短編でここまで想像させる人物描写が凄いです。超エモーショナルな読後感の青春百合でした。筆力を感じるので、別作品も読んでみたくなりました。
■pixiv賞(両部門より複数名)
賞品:pixivオリジナルデザインAmazonギフトカード2,000円分
『寂しさが零れだしたので』/
すがら和叶さん
『そこへいく』/
Usickさん
『祖母の遺言』/
七田 次美さん
『きみがまた歩き始めるまでの物語』/
デッドコピーたこはちさん
『サリーとアンのワルツ』/
詠野万知子さん
『殯(もがり)の夢』/
森田季節さん
『さくらのこと』/
りんさん
『ステンレスのサナギ』/
カスガさん
『その引力でつかまえて』/
茂木英世(mogi)さん
『あの日の銃声が今もなお』/
綾加奈さん
『完全なシンパシーについて』/
yu__ssさん
『まずひとつ猫が在るとして。』/
みちのさん
『カット・アンド・リリース』/
コゴリオンさん
『宇宙を覆いつくすほどの妹と、明らかにたった一人しかいない姉の私』/
シヴァ・クォーターさん
『かぐやとエリ』/
蒼樹エリオさん
『ブラックマリア』/
夢見 絵空さん
『眠らない街で目覚めていたい』/
栗岡志百さん
『あなたに捧ぐ円環』/
伊島糸雨さん
『女ヲタがガチ恋で何が悪い』/
水曜日不燃さん
『アンナとゾーイ』/
蚕豆かいこさん
『種垣まほろは霊を喰う』/
片里さん
『飛べアルバトロス』/
かのせさん
『裁きまであと何マイル』/
橘こっとんさん
『一千一億の私から世界にたった一人のあなたへ』/
マルチョウさん
■全受賞者副賞
短編部門:2021年にピクシブより発行予定の冊子へ収録
中・長編部門:pixivノベルへ掲載
受賞者のみなさま、おめでとうございます。
受賞作は今後、コミック百合姫へのイラスト付き掲載やコミカライズ、冊子化等が予定されております。展開を楽しみにお待ちください。
この度はたくさんの作品をご応募いただき、ありがとうございました。今後もpixivに投稿されている百合文芸小説をお楽しみください。
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