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この作品 「斯くても我等、空に溺る。」 は 「風景」「オリジナル」 等のタグがつけられた作品です。

昨日の夜から降る雨は、今日の空気を凍えさせた。徒然に過ぎる時間を、僕は青に染めて...

ALPCMAS

斯くても我等、空に溺る。

ALPCMAS

2016年1月30日 18:28
昨日の夜から降る雨は、今日の空気を凍えさせた。徒然に過ぎる時間を、僕は青に染めていた。キャンバスに映る空の色はどことなく嘘っぽく笑う。外には止まぬ拍手の喝采と、遮る都会の鈍色が、絶えず対峙しあっていた。僕は気を紛らわすため、埃のかぶったラジオの電源を入れた。どこもかしこも、明日には天気が快方に向...続きを見る
昨日の夜から降る雨は、今日の空気を凍えさせた。
徒然に過ぎる時間を、僕は青に染めていた。
キャンバスに映る空の色はどことなく嘘っぽく笑う。
外には止まぬ拍手の喝采と、遮る都会の鈍色が、絶えず対峙しあっていた。
僕は気を紛らわすため、埃のかぶったラジオの電源を入れた。
どこもかしこも、明日には天気が快方に向かうと、ノイズまじりのありふれた預言が飛び交っていた。
すでに冷たくなってしまった珈琲を口に運びながらキャンバスを眺める。
何か違う、零れそうになった独り言を、いけ好かない珈琲で押し流した。
空になったカップを置くと、すでに塗られた空の色に厚い雲の灰を幾度も重ねた。
青は濁り、白く、黒く染まっていく。
流石に堪えたのか、みるみる笑顔はほろ苦くなっていた。
今日のご機嫌なナンバーは、一寸ばかししんみりとしたエモーショナル。
観衆の拍手も、少々自重し、シリアスな空気へと飲まれていった。

その間どれほどの時間が経ったのかは今となってはよく覚えていない。
嘘っぽく笑っていた空はいつの間にか不機嫌に染まっていた。
カーテンを開けると外は夕焼け色に染まっていた。
「成程、大した預言だ」

一人、空に笑った。

-化け猫の手記 外伝 壱-閉じる

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