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宇宙戦艦ヤマト・オリキャラTRPGスレ

公開グループ
宇宙戦艦ヤマトの宇宙を背景に、各々のオリキャラを持ち寄り、TRPGの手法で様々な架空のミッションをこなしたり、雑談したりしようというスレッドです(*^^*)
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  • ようこそ、当グループへ(^_^)/

    これは挨拶用のスレッドです(*^^*)
    新たに参加された方で、是非とも挨拶したいという方がいらっしゃれば、こちらの方でよろしくお願いします☆
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    参加します。よろしくお願いいたします。
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      こちらにて宇宙戦艦ヤマトのなりきりをしています。オリジナルキャラクターでもオッケイなので気軽に参加してください
      https://discord.gg/McGcCN7Sqz
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        • 「重力波と異常な放射線を検知! ゴルバです!」
          「で、何をすればいいのかしら?」
          指示待ちは慣れてなく、苛立ちを募らせるアゼルスタン。
          「待機? 反撃? どれが敵なのかもわからない」
          「ドーセット様は、待機と」
          「バカね。撃たれたら、撃ち返すわよ! ドーセットは、邪魔するなら寝てればいいわ」
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          • そのころ宇宙では、グラディスたちが召喚した増援部隊が
            異空間からガトランティス部隊の側面を急襲しつつあった。
            ワープを封じられたメルナード・アゼルスタン艦隊。
            よく戦局を維持していたが、突如アゼルスタン隊の左舷側の
            空間に切れ目が出来、ゴルバが頭をむりむりと押し出して
            くる…

            「…く…こちらがジャンプできないのをいいことに
             好き勝手を…」
            「次々と重力振が。このままでは防衛線を破られます!」
            「編成を組み直して支えろ、何とかせんか!」
            「無茶言わんでください!」

            が。突如。

            空間に電撃とも波紋ともつかない眩いきらめきが走った。
            同時に、異空間なら染み出しかけていた敵艦隊全てが
            「固まった」。
            空間が突然閉じて動けなくなったようだ、閉じた空間に
            多くの敵部隊は切り裂かれ、一斉に爆裂の帯と化す。
            輪切りにされたゴルバがきりもみしながら崩壊していく。

            「…? 敵が。何が起きてる」
            「ドーセット様、何かが急速接近してきます。
             2時半の方位、上空67度から。亜光速です!」

            ドーセットが見上げた先に、輝く7つの星が見えた。
            凄まじい速度。ほぼ光速で近づいてくる。

            「星?流星か・・・いや・・何だあれは・・・」
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            • 「急性症状用のウィルス抗生剤だ。打つぞ」

              「俺は…敵だぞ…」
              「もう、違うだろ」

              細い腕に針を刺す。

              「これで治まる、少し眠れ。」
              「…」

              ザムザは少し涙を流し、強い薬の影響で眠りに落ちた。

              これを見て、エレノアは安堵した。そして確信した。
              この者たちこそ、黙示録にある異星の戦士に間違いないと。
              彼女は像を胸に掲げ、語り始めた。

              「ガミラスの皆様、あなた方が現れるのは
               預言により示されていました。
               私はあなた方をお迎えすべく、この像に導かれ
               ここに参ったのです」

              像は淡い輝きを放っている。その光は周囲に広がり、
              吹き付ける暴風さえ弱めているように思われた。

              「しかし私はあなた方が真に我らを導く資格を持つ者か、
               半分疑って見ておりました。
               敵兵を救ったあなた方ならば間違いはないでしょう…
               どうか非礼をお許しください」

              計測器が発するデータを読み取るアル。
              特徴ある波形が現れている。

              「バーガー隊長、あの子の持っている像から、
               反物質反応があります」

              「ほう。反物質貯蔵素材…ということは、テレサの力を
               この時空に顕現させるカギ穴になりうるってことか」

              「では、あの子の言う神というのは…」

              「おそらくテレサ、だろうな」

              エレノアは像を前に差し出し、バーガーたちを導いた。
              「神は申されています。
               
              (彼らに従い災厄に立ち向かえ。
               さすれば道は開かれるであろう。
               神は共にあり)

               と。さあ、急ぎアセレットへ。
               村民全員でご助力申し上げます」

              こうして彼らが出会っている間、上空の黒色艦隊は
              バーガーたちを完全にロストしていた。
              普通ならバイタルサインで簡単に見つけられていたはずだ。
              しかし、得体のしれない力で彼らは守られていたのだ。
              恐らくは、少女の携えた女神像から発する力で。
              グラディスたちはバーガーたちは消滅したと、この時点で
              思い込んだ。

              バーガー、アッカーマンたちは少女に導かれ、
              女神の加護を受けた村アセレットへと向かった。
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              • 「どうした、ヴァラキ!?」兄が、弟の肩を叩く。「不貞腐れた顔しやがって」
                「僕のオモチャが、どんどん壊されていくよ」不機嫌そうに弟が答える。
                グリーニ兄弟――惑星ブリステラに拠点を置くガミラシウム・カルテルの幹部である。
                「侵略者どもが、エラで殺し合ってるんだろ? ほっとけ。あそこで戦争が起こるのはしょっちゅうだろ」
                「このままじゃ、星系が壊されちゃうよ。なんとかして、チャザリ兄さん!」
                弟には甘いチャザリである。
                「いいだろう。俺がなんとかしてやる」
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                • 先に飛んだバーガーたちは、100キロほど離れた砂漠で、発生した黒雲渦まく嵐を呆然と見つめていた。
                  バーガーもサクラも、もはやアルの無事を祈るしかなかった。
                  「小僧・・・」
                  「・・・生きてろよ、アル・・・」

                  と、かん高いノイズ音が響き彼らの前方の空間に光の玉が現れた。
                  光が消え、ザムザを抱えたアルフリードが放り出される。
                  ドサッ、とバーガーたちの目の前に落ちた。

                  「痛ってぇ…」
                  「アル!」「小僧!無事か!」
                  「何とか…」

                  アルの無事を確認し安堵した一同の目が、腕の中のザムザに移る。

                  「・・・」

                  意識を失っている彼の手足は、退化して非常に短く細かった。
                  左右対称ですらなく、左がやや短い。
                  指は4本ずつしかなかった。

                  「こいつが、敵の・・?」
                  「ええ。彼が率いる一小隊が、艦隊を手玉にとっていたんです」
                  「この体でどうやって操縦を?」
                  「体がコネクター状のもので期待と繋がっていました、おそらく脳波で直接」
                  「それで反応速度が異常に速かったのか」

                  「テレサの声をこいつも聞いているのは確かなのか?
                   ・・アル。こいつに助ける価値はあるのか。あの残忍な敵の兵隊だろう。
                   俺たちと違って命の価値のわからない連中だぞ」

                  「・・・」

                  「何とか態勢を整えないとな・・クレイ、なんとか友軍と連絡が取れるか」
                  「通信システムを調整しませんと・・しばらくかかりますが、何とかやって見せますよ」
                  「ああ、頼むぜ」

                  バーガーに頼まれ、ニュートリノ通信システムを操作し始めたクレイだったが。

                  「・・・妙だな」
                  「どうした?」
                  「おかしなノイズが乗ってくるんです、数秒周期だ。だんだん強くなってくる」

                  「見て、車が近づいてくるわ」

                  「あれのせいか?この嵐の中を。まっすぐこっちに来る」
                  「俺たちを見つけている? 敵ならあんな大胆な近づき方はせんと思うが、一応総員警戒態勢・・」

                  バーガー言いかけた間に、まっすぐ車が目の前に来て止まった。
                  皆があっけに取られていると、女の子が降りてきた。手に女神像を携えている。

                  「あなた方はガミラスの…あの大きな敵と戦っておられたのですか。」
                  女の子は恐る恐る尋ねてきた。バーガーたちを警戒しているようだ。
                  「ああ、こっぴどくやられちまったが・・・お嬢ちゃん、どこから来たんだ?」
                  「そこの村…アセレットから来ました。エレノアと申します、修道女をしています」

                  エレノアは、まだ黙示録の新章預言を信じ切っているわけではなかった。
                  実質、村の責任者の立場ににいる彼女は、来訪者に対しては害をなす存在かどうか見定める必要があったからだ。

                  「そちらの方は…ガミラス人ではありませんね?」
                  エレノア、アルが抱きかかえているザムザを見ている。

                  「こいつは…敵兵だが訳ありなんだ。」
                  「あ…紫斑が」

                  「うう・・・」
                  「!」

                  ザムザの顔に紫色の斑点が急に見え始めた。
                  「いけない、風土病ウイルスの急性症状だわ」
                  「なんだって・・・奴ら兵隊に免疫抗体も接種せずに派遣してやがったのか」

                  「…俺は、ただの使い捨てだ…戦闘薬を投与され、自分の意思と関係なく戦いの中に放り込まれた。
                   そうやって何の因果か、今まで生き延びてきたんだ」

                  目覚めたザムザが、苦しい息の下から呻くように独白する。

                  「使い捨てにワクチンなんか打つわけもなし…それに、今まで敵を山ほど殺してきたであろうことを考えれば…
                   ここで…死ぬのが…」

                  ここまで聞いて、アルはザムザを怒鳴りつける。
                  「馬鹿野郎!」

                  「!」

                  「お前、オレの手を掴んだだろ。」
                  「俺の呼びかけに答えただろ。生きたいんだろ。生き続けたくてこの手を取ったんだろ。
                   こんな細い指で、あざが残るほど握り返してきやがって。
                   お前には、生きたいという意思がある。死を恐れる心がある。
                   お前の居るべき場所は、戦闘機のコクピットじゃないんだ!
                   たとえテレサの声を聞いていなくても、俺は…。」

                  アルはアームカバーを空けて、注射器を取り出した。
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                  • グロアチア帝国がこの宇宙に来てから数ヶ月がたった。
                    そんなある時マーガル·バルジー指揮官率いるパトロール艦隊がガトランティスの奇襲を受け艦隊がほぼ壊滅した。この事件をきっかけにグロアチア帝国総統である
                    エルジル·クルーガー総統閣下の命令でパトロール艦隊は増強され艦数も増えた。マーガルはいつも通り警備に出動していったが···

                    マーガル·バルジ パトロール艦隊指揮官:
                    「レーダー起動!敵艦を探せ!」
                    100隻以上の艦隊での警備ですべての艦のレーダーが回っていて。
                    艦隊先頭の大砲艦:
                    「ワープ反応!艦種識別···!ガトランティスです!」
                    マーガル:
                    「来やがったな!大砲艦準備!」
                    先頭を行く大砲艦に命令がきてすぐ艦首にある砲の発射準備を始めていき砲身が回り始めてエネルギーの玉ができるとマーガルが発射命令を出す。
                    マーガル:
                    「発射!!」
                    砲艦の砲撃は轟音と共に発射されカラクルム級を貫き撃沈したがメダルーサ級の火焔直撃砲の反撃で艦隊の端に命中···数隻が轟沈してしまい···
                    マーガル
                    「やりやがったな!全艦!攻撃始め!」
                    駆逐艦は前へどんどん出ていき、戦艦は後方から援護射撃。空母は攻撃隊を出して攻撃していた。
                    しかしガトランティスのカラクルム級は数が多くそして硬い。数と装甲で苦戦していて100隻いた艦隊はいきなり15隻ほどが戦闘で失いかなり苦戦していた。
                    マーガル:
                    「こんな早くやられるとは未知の脅威···」
                    パトロール艦隊は基本主力艦隊のお下がり艦なので火力がなく、まともに対抗出来ないのである。だがこの事件をきっかけにパトロール艦隊にも最新鋭の艦が支給されることになる。
                    エルジル·クルーガー グロアチア帝国 総統
                    「もっと防衛に手を回しとけばよかった···」
                    エルジル·クルーガー総統が率いる親衛隊艦隊がパトロール艦隊の後ろにワープしてきて。
                    マーガル:
                    「総統!来てくれたのですか!」
                    クルーガー:
                    「約束の時間に遅れない君が遅れたのはおかしいと思ってな···砲撃開始!駆逐艦を下がらせろ!」
                    パトロール艦隊とは違って連携の取れた攻撃、ただ突撃するだけじゃなく、安全性を考えた駆逐艦によるヒット&アウェイ戦闘によってガトランティスとの戦闘は有利に進み敵を壊滅した。

                    結果はガトランティス側は200隻以上を撃沈され壊滅
                    グロアチア帝国は20隻のパトロール艦の撃沈で終了した。
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                    • 同時刻。
                      アバドン星系外縁、山南率いる地球救援艦隊。
                      しかしワープを阻まれたうえ、次々にゴルドルバから阻止艦隊が転送されてきて
                      星系内に進入できず。壁のように連なるゴルバを前に、数を徐々に削られつつあった。
                      さしもの山南も焦りはじめていた。

                      「うむ…このままではいたずらに消耗していくだけだ。
                       何か手を打たねば援護どころではなくなる、それに体勢を立て直していたらエラを奪われてしまう」

                      通信士「司令!ゲートにガミラスから支援艦隊到着、急速接近中」

                      それは時空竜巻効果範囲ぎりぎりまでワープした後、光速航行で山南の前に姿を現した。
                      ガミラスグリーンの砲艦。アンドロメダに似た特徴があった。

                      「こちら、ガミラス特務支援艦1号。只今よりエラ空域への突入を支援する」
                      女の声で通信が入った。
                      その艦は一瞬輝くと、地球艦隊に向け光の輪を投げかけた。

                      「司令!本艦の波動炉心の出力が増大しています!ほかの艦も同様です!」
                      「!」

                      みるみるエンジン出力が上がっていく。140%まで楽に上昇、波動防壁まで復活する。
                      「これは…あの艦、CRSシステムを搭載しているか。ありがたい」

                      支援艦1号が来た途端、ゴルドルバからの艦隊転送が止まった。
                      こちらからもワープ阻害フィールドを展開しているようだ。

                      「司令。このパワーと波動防壁出力なら時空竜巻の影響を受け付けずにワープが出来ます!」
                      「…よろしい。自動戦闘艦部隊を先頭に直ちにエラに向けワープ。
                       ただちにガトランティス、ガミラス艦隊の援護に入れ!」

                      次々にワープ態勢に入る山南艦隊。敵残存艦隊の攻撃は、支援艦1号の”支援”により防がれる…

                      「銀河と同じ…と言うわけか。しかし、何か違う雰囲気を感じる」

                      銀河のように全艦隊のパワーを一斉に増大も出来たが、
                      よく見ると、実に細やかに傷ついた艦に個々にエネルギーを送ったり
                      対空防御を行っている。

                      「銀河のAIとは動きが全く違う。傷んだ艦を優先して守っている。
                       まるで人間が指揮しているような…」

                      アルビレオも艦隊を守るため、砲火を容赦なく敵に浴びせる。
                      そしてアルビレオと支援艦1号の同時波動砲攻撃で、ついに敵艦隊は全て薙ぎ払われた。

                      「こちらアルビレオ。支援艦1号、来援感謝する」
                      「司令、残りは本艦と支援艦だけです。」
                      「よし。アルビレオ、ワープ!」

                      両艦は息を合わせてワープに入った。
                      支援艦1号の艦橋で指示を出すのは、ネレディアだった。
                      「こちらもワープ! バーガー、みんな、無事でいて…」
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                      • 「ちっくしょう・・こうなったら!」
                        アルは機体のゲシュタムシールドの残りを前方に全力展開させた。
                        ビームの嵐の中を全力でザムザ機に向け突撃していく。
                        「急所には当てないように…」

                        シールドが減衰し、ついに掻き消える。
                        光弾の乱打が容赦なく見舞う。
                        『バキバキバキバキ…』

                        翼がもがれ窓が破れる。
                        「もう、一息…と ど けーーーー!!!」

                        ついにアルの機体はザムザ機のバイタルパートからわずか外れた場所に突き刺さった。
                        脱出装置が働く。

                        「・・・!」
                        計算通り、ザムザ機の風防が飛びコクピットがむき出しになっている。
                        「くっそ・・・」

                        スラスターを制御して落下するザムザ機に近づき、とりつく。
                        コクピットに這いより、のぞき込む。
                        ビシッ。

                        「ぐあっ!」
                        中から銃撃、ヘルメットが壊れる。頬から鮮血が飛ぶ。
                        「!!!!!」

                        中から喚き散らす声、当然知らない言語なので意味は分からない。
                        アルは彼の銃を掴むと、持っていた自身の言語解読器を彼の手首に押し付けた。
                        手首…といってもガミラス人のものより遥かに細く、握ると折れてしまいそうだ。
                        「やい!聞こえるか!俺はお前を殺しに来たんじゃねえ!」

                        ザムザの動きが止まる。ガミラス語を彼の脳のフォーマットに逆変換して伝えたのだ。
                        どうやら通じそうだ。
                        アルは最後の力を振り絞り、祈りながら叫んだ。

                        「貴様、テレサの声を聴いたんだろ!生きたいんだろ!だったら心を開け!この手を取れ!!!」

                        「!!」
                        ザムザは目を完全に覚ました。
                        がっちりとアルの手を掴む。

                        周囲が明るくなる。

                        「ああ…」
                        上空の雲が急に晴れた。いや、ナノブラックホール弾が雲を切り裂いたのだ。
                        黒い塊が炎をまとって近づいてくる・・落ちてくる!
                        双方機体が大破した二人には、もう避ける方法がない。

                        「テレサーーーっ!!!」
                        アルの叫びを、黒い炸裂がかき消した。

                        二人の直近で爆裂が起こり地形が球形にえぐられる。
                        ブラックホールのホーキング放射で樹木が瞬時に猛炎に包まれる。
                        丸く膨れ上がった炎は、直後に一気に収縮した。

                        特異点が大気もろとも周囲の空間を飲み込んでいく。
                        竜巻が幾つも巻き起こる。。
                        二人のいた空間、墜落した艦隊、全てを飲み込んで、ナノブラックホールは蒸発して消えた。
                        荒れ狂う低気圧を残して。
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                        • 星を食らったゴルドルバと言えど、エネルギーは無尽蔵ではない。
                          景気よく撃っていればいつかは枯渇してしまう。
                          早く殲滅せねば・・
                          そんな彼の目の端に、エラ地表の爆炎の切れ目にかすかなきらめきが認められた。
                          「む・・・」
                          左手を伸ばし、ブースの上に添える。と、手は瞬時に無数のコネクターを露出させた。
                          そこへコードギミックが次々と繋がれていく。

                          「拡大投影」

                          空中にモニターが現れ、数段階に拡大されていく。
                          ここでゴルバが裂けて火柱を上げているのに、彼はようやく気が付いた。
                          そばで斬り結んでいる2機の戦闘機らしい機体も映し出される。

                          「おのれ。小虫の分際で小賢しい。火気管制」

                          今度は武装の選択画面が横からせり出す。
                          視線の先で高速選択していくグラディス。

                          ナノブラックホールを撃つべく、触手の一本がうねり地表へ指向された。

                          「司令、それでは星にダメージが…」
                          ジェラルドはあわてて制止する。

                          「あの邪魔者共のいる空間のみを異次元転送するだけよ。加減はする」
                          「は、はぁ…」

                          「目障りなのだ。あのムールもな」
                          リターンキーが押される。
                          「消えよ」
                          ジェネレーターが唸り、分離されたナノブラックホール弾が発射管となった触手を走った。

                          ・・・・

                          「!」
                          テレサは気が付いた。わずか先の時間に干渉する何かが迫っているのを。
                          この宇宙以外の意思の干渉なので、全時間線を平行に見ることのできる彼女の力をもってしても
                          事態の詳細をおぼろげにしか察知できないのだ。

                          「アル、砲撃が来ます!もう時間がありませんよ!」
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                          • 地上。寺院を中心に構成された村がひっそりとあった。
                            ゴルドルバの砲撃被害をかろうじて免れたが、村民は逃げるすべもなく家々の奥深くにひそみ神に祈っていた。

                            寺院内。孤児たちを中央礼拝所に集め守る修道女が一人。

                            「お姉ちゃん、このまま死んだら神様のところへ行けるんだよね?」
                            「死ぬときって痛かったり苦しかったりするのかな」
                            子供たちはもう死を覚悟しているのか、震える声で少女に尋ねる。

                            彼女の名はエレノアといった。
                            「大丈夫よ…すこし眩しさを感じたら、次の瞬間女神さまの御許に着いているから」
                            「ホント?嘘じゃないよね、僕怖いよ」
                            「嘘は言わないわ、神の名に誓って」

                            振り返り祭壇を見る。テレサによく似た女神像がある。
                            穏やかな微笑みを湛えているが、今日は赤黒い涙のような液体を目から流していた。

                            (女神像が血の涙を。最終戦争の時人々を哀れんで流すって…これなのね。
                             私たちの、これが運命なの?受け入れなきゃいけないんですか神様。
                             この子たちはこの世界の事をまだよく知りもしないのに、あなたの元に召されようとしている。
                             このような不条理が許されるのですか)

                            エレノアがそう思いうつむいた時だった。
                            女神像内部に光が宿り、腕を屈折して指から光が。脇の座席の壊れかけた部位を指し示す。

                            「これは…」
                            本が出てくる。

                            「黙示録。見たことのない巻だわ?」
                            本には冒頭の頁に二行だけ、こう書かれていた。

                            (空から破壊者迫る時、砂漠より神の啓示を受けた異星の戦士達来たる。)
                            (彼らに従い災厄に立ち向かえ、さすれば道は開かれるであろう、神は共にあり)

                            「天啓?そんなことが…
                             すがるほか無さそうね、他に希望はないし」

                            ----------------------

                            空では前方への砲撃火線を見ながら、グラディスが焦れ始めていた。
                            「ガトランティス・・・粘りおるわ。厄介な物を持ち出しおって」
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                            • 「・・・長、艦長、同志オルバーコフ艦長!」
                              「ん、ああ、起きてる。何が起きた?」

                              ボラ―軍巡洋戦艦『グーナ』艦長であるニコーレ・オルバーコフ中佐は部下からの呼び声で目を覚ます。

                              「はぁ、しっかりしてくださいよ。バース星総督のボローズ閣下より通信が入っております」
                              「ん、モニターに出せ」

                              モニターの向こうに、ボラー連邦の高級官僚の制服を着た細面の男が映し出される。

                              「ボローズ閣下」

                              オルバーコフは立ち上がり敬礼する。

                              「オルバーコフ中佐、貴官に新たな命令を伝える。貴官らは我々の後方から航行し、有事の際は掩護せよ」
                              「は、そのことなのですが・・・」
                              「なんだ、何が言いたい!!君はこの任務にボラー連邦の命運がかかっていることをわかっているのかね!?」
                              「えぇ、まぁ。ところであのガトランティス共は信用できるのですか?」
                              「問題ない、あの蛮族どもは我らの供給するオピロイドがなければ死ぬので、奴が私を裏切ることは絶対ない」
                              「そうですか・・・」

                              何故か自信満々に言い切るボローズ。

                              「言っておくがお前たちも妙な真似をしない方がいいぞ。新型艦だか何だか知らんが、貴様の動き次第で惑星ベルーナは木っ端みじんだからな。そこの所をよく理解しておけ」

                              それだけ言うとボローズの顔はモニターから途切れた。

                              「通信終了しました」
                              「よし、当初の予定通りエラへ向かう。進路をとれ」

                              オルバーコフの命令のもと『グーナ』はB型戦艦『ヂスラパ』と監視のバース星艦隊所属のA型戦艦2隻を伴い、ガトランティスのミサイル戦艦に案内されるボローズの座上する戦闘空母の後方をゆっくりと追従していくのだった。
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