お次は彼らでどうぞ!
エイプリルTHEエイプリル!【少年期ナルト+少年期シカマル】
ナルトはカカシに玉砕したその足で、今度はシカマルの家に向かっていた。「・・・くそっ・・・次こそは【ギャフン!】って云わせてみせるってばよ!」そんなことを考えようとも、素直なお子様には嘘などそう何個も用意が出来ず、考え悩む。「・・・ウソ・・・ウソ・・・あ~!もうわっかんねぇってばよ!」キャンキャンと喚く数メートル先に、件の男がいた・・・シカマルで在る。
横のチョウジがポテチを食いながら、ナルトの姿をにこにこと見守る。「・・・だってさ?云ってげれば良いじゃない?ギャフンって?」シカマルは頭を抱えてめんどくさそうに呟く。「・・・誰か、この日のこう言うイベントをなくしてくれねぇかな?」大抵乗り気なのはナルトで、犠牲者は自分なのだ。「・・・言えば納得すると読んで云ったさ。けど・・・。」「けど?」「・・・何だかナルトが泣き喚いて、それから数日拗ねやがってよぉ?アスマにはからかわれるし、三代目からは【ナルトがしょげているから何とかしろ】と云われるしで・・・本当に宥め賺すのに苦労したんだ・・・。」
チョウジはその光景を思い浮かべながら、シカマルが楽しそうだなと感じた。騒ぐナルトと視線のかち合ったシカマルは、シマッタと逃げ出す。「待てよぅ!シカマル~!」「あほ!待てと云われて待つか・・・」「ぎゃ~~~!フンッ?!」シカマルが言い終わるか終わらないかで、ナルトの叫びが背後に響き渡る。「ナルト?!」所詮はナルト大好きのシカマル。過保護観点から振り返ったとき、ナルトがその場に佇んで泣きべそを掻いていた。
歩み寄ってシカマルが尋ねる。「・・・どうした?・・・ほら、泣いてねぇで、なんか云え!」ナルトが少しだけ泣き止んで足の裏を見せた。「・・・靴・・・犬のウンコ踏んじゃった・・・。」靴の裏には確かに糞が張り付いていた。シカマルは大事で無くて良かったと安堵の溜め息を漏らすと、手を繋いでナルトと公園の方角に歩いていく。「・・・しゃあねぇから、木の枝で掻き出して水で洗おうぜ?」ナルトは何度も頷きながら、シカマルの手を強く握る。
ーーーその光景をチョウジが見ながら楽しげに呟いた。「里は今日も平和だねぇ♪」と・・・。ーーー
お粗末!