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艦これSS倶楽部

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  • 【SS構想仮置き場・23】

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    > エルムさん

    ゴォ…ォォ…ザザザ…ォォォ…

    高度はさほど高くない。
    かすかに聞こえるのは風の音なのか、それとも飛行機か…彼女には分からなかった。

    「この時期になると、晩夏の足音が聞こえてきますね。
    水田のカエル、収まりゆく蝉時雨、濃緑の盛りを終える木々…自然だけはいつの時代も変わらず。
    早いもので、あれから77年…あの空も時代(とき)も遠くなりにけり。
    皆さんが守らんとした“ふるさとの風景”と“人のいとなみ”は、後世でも続いています…ずっと、ずっと。
    だから…安心して下さい。」

    延々と伸びていた飛行機雲がやがて山の稜線の向こうへ消え、残された航跡も徐々に風によって散らされていく。

    「夏が過ぎ、風あざみ…晩夏の空に残された心は…」

    ふと感傷的になり、鎮守府のラジオで聞いたフレーズが口をつく。

    墓地の方角から風が吹き、我に返る。
    直後、呉湾の海岸付近が騒がしくなり、一筋の光が白煙を引いて駆け上がっていった。

    ヒュルルル…ドンッ!

    「花火……」

    そうだ、今夜は呉の花火大会があるのだった。
    納涼のためだけではない…本来の目的は先祖の霊を慰め弔う事にある、だから盆の時期に行われるのだ。

    「鳳翔さーん!! どこに行っ…あ、いたっ!!
    今夜は花火大会があるから、鎮守府のみんなで繰り出そうって言ったじゃないですか。
    お墓参りはほどほどにしておかないと、遅れちゃいますよ!?」

    蒼い髪をツーサイドアップにした少女…蒼龍が言う。
    彼女は緑の浴衣を着ており、既に夏祭りのスタイルだ。

    「すっかり忘れておりました^^;
    でも…この時間ですと、どこへ行っても人混みがすごくて見れないでしょう?
    でしたら、この高台に皆さん集まりませんか?」

    「名案っ!! たしかに穴場ですよねっ♪
    待って待って…私ら大型艦はともかく、もう駆逐艦の子達は出掛け始めちゃってるハズ。ちょっと呼んできますっ!!」

    そう叫んで蒼龍は石段を駆け下りて行く。
    後ろ姿を微笑みながら見つめていた鳳翔は振り返り、そこに花火を眺めるいくつもの幻を見た。

    「・・・ッ!!」

    今日は77年目の8月15日。
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      「なに? 海水浴場に深海棲艦の目撃情報だと?」

      「YES。と言ってモ、本土の話じゃないんだけどネー。
      南西海域の離島で、いわゆるresort-areaってやつヨ」

      40℃超えこそなくなったが、それでも30℃台後半の気温が連日続く。
      ただこのところ台風が頻発する上、朝夕はいくらか陽射しも和らぎ過ごしやすい程度にはなってきた。
      どこからともなく秋の足音が聞こえ始めている…そんなある日のこと。

      「リゾート地の離島か。
      …で、深海棲艦が島を狙っているというワケか?」

      「それはまだ不明だそうヨ。
      今のトコロの目撃例はイ級classのdestroyerが多いらしいケド、一つ二つ…“海面に立つヒトガタの影”を見たっていう情報もあるワ」

      執務デスクに据え付けた小型扇風機の風を顔面に当てながら、白い第二種軍装を着た男が、同じく隣のデスクに座る若い女性へ尋ねた。

      …否。
      正確に言うと軍装は下だけで上は完全に素っ裸だ、ワイシャツも下着も脱ぎ捨ててしまっている。
      この建物…鎮守府は若い女性ばかりなのだ、さぞかし目に毒だろうと思われた。

      「ヒトガタか…。
      放置してはおけないな、近隣の艦娘在籍拠点はないのか?」

      若い女性の秘書艦娘…金剛は無言で現地マップをタブレットで表示し、肩をすくめてみせた。

      「the・絶海の孤島、ってヤツネー。
      四方100km、200kmエリアにあるのはちっぽけな無人島か岩礁くらいだワ(笑)」

      「やれやれ…俺達が出張る案件ってコトか。
      分かった、調査と万が一の戦闘も考慮したメンバーを選抜しよう」

      提督がタブレットを見ながらそう呟いた時である。
      執務室のドアが、そして背後の窓が突然開き、次々に少女達が顔を覗かせてきた。
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        > エルムさん

        ガチャッ

        ??:「お話は聞いていました、お父様。
        それでしたらぜひ私を…深海駆逐はもちろん、不測の相手であっても、私ならば問題ないと思います。
        大和を同行させてくださいっ♪」

        ??:
        「相手は駆逐艦? でもヒトガタがいるなら油断は禁物よね…。
        絶海の孤島、出没する敵軽快艦艇…そういう相手は私達に任せてちょうだい。
        そうね、もちろん駆逐艦には駆逐艦…ってコトで、何人か連れていきたいわ。
        とりあえず十七駆は必須ね…それと」

        ガラッ

        ??:「ぽーいっ!! 皆でおサンポに出かけるっぽい?
        ねぇねぇ、夕立も連れてってくれるんでしょ?」

        ??:「隣の仮眠室からチーッスぅ♪
        なんか面白そーな話してんジャン、バカンスっしょ?(笑)
        飛びつかないワケにはいかないよねぇ…鈴谷さん、立候補しまーす♪」

        阿呆のようにポカンと口を開けて四方を見回す提督、苦笑いする金剛。

        「・・・teamを考えるまでもなく、あっという間にbest-balanceなメンバーが揃ったワネ(笑)」

        大和・矢矧・浜風・浦風・磯風、鈴谷・夕立・村雨。

        戦力的にもさることながら、ビジュアル面でも一線級なメンツがバカデカいバッグやキャリーケースを持参して営門前に整列したのは、その後の事であった。

        提督は一言、ポツリと呟くのだった。
        もちろん後者の意味だ。

        「・・・すげぇ艦隊・・・」
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          呉鎮守府

          「もうここも仕事以外で来ることはないのだな」

          「たたたたた、大変じゃ!」

          「どうした、書類置いたし帰るぞ…会議はVTCだから事務所による必要もあるまい」

          「灯りが、灯りがついておる!」

          「は…?」

          「鳳翔殿の店に灯りが…!!」

          「そうか…いつまでも空き家にできんからな、チェーン店でも入れたか」

          「違う!縄暖簾じゃ!あのダシの匂いと包丁の音、誰が忘れるものか!!」

          「なに…?」
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            > キタカミ@鍾馗斎さん

            「恥ずかしながら、帰って参りました^^;」

            申し訳なさそうな、照れくさそうな…なんとも曖昧な表情でカウンターから来客を出迎えたのは、この店の女将で呉鎮守府長官夫人でもある鳳翔。

            一時期、故郷へ戻った提督に他の艦娘ともども付いて行ったが、利根川深海棲艦遡上騒動を機に再び軍へ籍を戻す事を決断。
            こうして店の提灯にも明かりが灯ったのだった。

            「ご無沙汰してます。
            なに、ちゃんと元帥には復帰許可を…もらってないんですよね、まだ(笑)
            午後に呉へ着いたばかりでして、とりあえず簡単な掃除しかしてないんですよ。
            とりあえず明日、連絡つけて中央へ出頭する予定です。
            利根川の件は軍も知ってるでしょうし、これだけのメンツが戻ってきてNOと言われる事はありますまい」

            カウンター越しにある背の低い椅子に腰掛けた男性が、片肘をつきながら肩をすくめて話す。

            話の通り本当に戻って間もないらしく、通路の隅にはひとまとめにされた荷物の山があり、座敷や離れの第二店舗は椅子がテーブルに乗ったままだ。
            彼と同行した他の艦娘達はここにはおらず、どうやら寮へ挨拶がてら水入らずを過ごしているらしい。

            (しかし…元帥や中央に連絡も取らず、ヒョッコリ戻って来た。
            そんな都合のいい話が通るだろうか、上層部が良しとするだろうか?)

            …などと内心で疑問符を浮かべる男性だったが、実際彼が率いるメンツや共に出奔していった面々を考えると、確かに一大戦力なのだ。
            現実を理解している者であれば彼の言う通り、NOと切り捨てる事など出来まい。

            そんな状況にも関わらず鳳翔は何かを作っており、トントンと軽やかな包丁の音と何かを茹でている鍋から煙が立ち昇っている。
            灯りが点いているのはカウンターとその周辺、出入り口のみ…ただ提灯と暖簾だけが、ここに在している者が業者でない事を伝えている。

            「私も旦那様も、到着したばかりで腹ごしらえを済ませていないのですよ。
            何の捻りも無い有り合わせの具だけですが、“支那そば”を作っている所です。
            よろしければ、お2人もご一緒にいかがですか?」

            ニコリと微笑む鳳翔に、顔をくしゃくしゃにする若い艦娘…利根。
            彼女が言葉を発する前に、隣の男性が頷いて椅子を引いた。

            「支那そば…? ソバ、いや…ラーメンか。
            ありがたい、久方ぶりの夫人の手料理を断るなど…それではご相伴にあずかろう」
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              謎の転校生
              呉中央学園初等部4年、鵜飼来美

              スカウト・内偵
              初等部5年、対馬鈴子
              中等部1年、成田朝子
              高等部1年、寺内雪保
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                > エルムさん

                朝日技師長の愛車
                ポンティアック・ファイヤーバード(三代目1983モデル)

                MBS特殊外殻装備

                普段はKosselと呼ばれる荒くれ言葉の人工知能が運転補助を司っている
                ただし彼女の気分次第で明志の声と口調に変更できるが、これは彼女が本気で秘密にしている機能で運転者が朝日ひとりでないと絶対に機能しないようになっている
                この機能を誰かに知られた場合、それを知った人間もろとも自爆する設定になっている割と物騒な車
                青葉が故意にボイスレコーダーを仕掛けたが、盗聴録音された声質は掛川裕彦の声に変換して保存されるよう処置が施されていた

                その他の装備、性能については不明
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                  > キタカミ@鍾馗斎さん

                  ポンティアック・ファイヤーバード(三代目1983モデル)
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                    湯畑に 温もり分ける 袖白息

                    毎年冬場に提督の故郷北部にある草津温泉へ2人やってきては、硫黄の香りとひとときの熱い湯船の風情を楽しむ鳳翔。
                    トレードマークの蜻蛉色の着物の上に彼が見繕った藍染めの羽織を纏い、しゃりしゃりと厚足袋の音を微かに響かせながら石畳を歩く。
                    ふと道端に見つけた観光客用の記帳台に何を書くか思案していた彼女は、提督が両掌に白い吐息をかけて温めたあと、それを自分の両手を掴んでさすってきた様子に微笑みながら一筆したためるのだった。
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                      鹿島の一日警察署長、武蔵し、暴走族乗り込みバトル
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