そのころ宇宙では、グラディスたちが召喚した増援部隊が
異空間からガトランティス部隊の側面を急襲しつつあった。
ワープを封じられたメルナード・アゼルスタン艦隊。
よく戦局を維持していたが、突如アゼルスタン隊の左舷側の
空間に切れ目が出来、ゴルバが頭をむりむりと押し出して
くる…
「…く…こちらがジャンプできないのをいいことに
好き勝手を…」
「次々と重力振が。このままでは防衛線を破られます!」
「編成を組み直して支えろ、何とかせんか!」
「無茶言わんでください!」
が。突如。
空間に電撃とも波紋ともつかない眩いきらめきが走った。
同時に、異空間なら染み出しかけていた敵艦隊全てが
「固まった」。
空間が突然閉じて動けなくなったようだ、閉じた空間に
多くの敵部隊は切り裂かれ、一斉に爆裂の帯と化す。
輪切りにされたゴルバがきりもみしながら崩壊していく。
「…? 敵が。何が起きてる」
「ドーセット様、何かが急速接近してきます。
2時半の方位、上空67度から。亜光速です!」
ドーセットが見上げた先に、輝く7つの星が見えた。
凄まじい速度。ほぼ光速で近づいてくる。
「星?流星か・・・いや・・何だあれは・・・」