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黒歴史中二病暴露

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暴露してください、それだけです。見た人は笑って励ましてあげてください、ていうか供養してやってくださいw

痛い発言、痛い暴露、痛い口調、痛い挨拶
このグループ内では演出として全て「あり」とします。
遠慮なくどうぞ。

ただし、リアル人間界の掟に反する行為
誹謗中傷や犯罪につながる告白などは当然禁止。
黒き翼をその身に纏っていても、
我々は正義の使徒でなくてはならないのだ!
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  • 備忘録代わりに利用して申し訳ないが、この場所に書き留めておこう。

    先日、頼みを断れない程度に借りがある知人から、姉を助けて欲しいと言われた。
    地位も財も学歴も無い、冴えないただの一般男性として生きる私を頼るということは、問題事の内容に察しがつくというものだ。

    怪異、霊障の類だ。それも今回はよりによって妖精案件らしい。

    グルアガッハもしくはグローガンなどと呼ばれる妖精が、知恵を失った大鴉の末裔達を操って知人の姉を攫おうとしているのだとか。

    知人の姉が狙われる理由も、付け狙っている"その"グルアガッハにも心当たりがある私には、その話を世迷言と跳ね除ける余地はなかった。
    そもそも知人の頼みを断れば、私はただの一般男性として社畜人生を送ることすらできなくなってしまう。
    妖精の類には極力関わり合いたくないのだが、今回ばかりは仕方ない。

    今回使用する魔術武器として応酬剣フラガラッハを参考にした自動反撃装置を用意する。
    メインとなる材料、媒体として水晶を加工した短剣を海塩によって浄化(初期化)する。
    太陽光(出来る限り早朝を除く午前の光が最適)に短剣を晒し、水晶の中に太陽光をチャージする。この際、サンストーンを用いて補助する。
    *月光には決して晒さないこと
    短剣(短剣の中で同じ形を保つ太陽光)にフラガラッハを模倣(投影)させるが、作用のブレや予期せぬ挙動を抑えるための術式を組み込む。
    発動対象を指定し、発動条件を対象による短剣の所持者への襲撃とし、短剣自身が自動的に襲撃者を攻撃、撃退する。
    術式発動の瞬間から、短剣を中心とした一定距離内の時間を観測し、襲撃者の撃退に失敗した場合はその時点で観測時間を固定。観測時間の開始まで遡り、撃退が成功するまで試行を繰り返す(ループする)。成功時点で、撃退に成功した時間軸を固定して前後の時間と繋げ、試行回数をリセットする。
    短剣を複数所持する場合、1襲撃者に対し1本の短剣で対応するが、短剣に対し襲撃者の数が多い場合、1襲撃者ごとの撃退成功結果を圧縮し、全ての襲撃者の撃退成功結果をほぼ同時間に並列させ、短剣の挙動を調整する。

    ひとまずこれで試作し、試験運用してみるとしよう。
    魔術武器の名称はフラガラッハ・レプリカとする。
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    • 「ボロくなってきたなあ・・・。」

      あまり好き好んで使っては無かったが、ヘッドホンが傷んできた。前々から変えようと思っては居たが、何処かで付喪神が憑くのでは?と思うと中々に変えづらくはなっていた。幸い、ボロい見た目ではあったが音そのものを聴くだけなら何てことは無い。

      その時に前々から思っていたことは「S社は合わない」という点だった。何処とは言わぬが、一定の信者が居るところだった筈だが・・・と思ってた。それに対して、彼是何年もお世話になってるA社の物にしようと思った。

      少しばかり思い出話なのだが、音質に拘りを持ち始めた切欠の一つが先々代のヘッドホンだったのだが、それ以来「この音が出るか出ないかは大きな問題」と心の何処かで思い込んでいた。いや、いまも思っている。

      別な用事もあって電気屋に立ち寄った時に見た目に惚れ込み思わず端子を差し込んで少しばかり試聴した。時間としては一曲も聞いていない。ただ、本当に良い道具は如何いうわけか軽く使うだけで分かってしまうのだ。

      実際に手で持つ道具であれば、初めて持ったとは思えないように馴染んでいく。それに不思議な感覚だが、道具が「使い方を教えてやる」と言わんばかりで、それに合わせてくだけで使えてしまう。

      それが鑑賞に用いる物なら如何か?まるで10年来の友人のような馴染み方をするわけでも、道具から感覚を感じるわけじゃあない。けど、何故か分かるのだ。

      その理由は、おそらくだが自分の中の熱を引き出そうとしてくれるからだと思う。これは偏に自分の感覚だが、本当に良い物を使うと何故か皮膚は寒さを感じるが身体が熱くなる。高揚感の一言で済ませれられるのだろうが、そんな一言で済ませるわけにはいかない。

      一応、店員には「他の色も見たい」と言ったうえで、惚れ込んだ色とは違うのを買ったのだが、そんなのはどうでもいい。本当に良い買い物をしたと思えた。

      ・・・改めて聴いても良い物だとわかる。この良さを誰かに伝えたくて伝えたくない、矛盾した心を叫びたいぐらいには良い物だ。

      そんな大人げの無い興奮した心持で書き殴ったが、それでも多分伝えきれない熱が両の耳から全身を伝う。

      ああ、いいモンだなこれ・・・。
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      • 3年ぐらい前に書いたであろう漫画発掘して
        めっちゃ恥ずかしくなったあの夏……。
        誰にも見せてなかったのが救いかなぁ…。
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        • 心に穴が開くほどの孤独
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          • 「・・・そんな馬鹿な話あるか?」

            時期は七夕、頃合い見て遊び帰りの馬鹿な物書きが居たので捕まえた。元来なれば神事に尽くすべく立場だが、遊び人の性なのか。それとも、単なる偶然か。何れにしても真面に帰ろうだなんて思わないダメな野郎同士が、妙なところで出会っちまった。

            「・・・あんれぇ?宮司さん、そんなところで何してんのさ?」
            「あん?こっちは今更になって笹探しだよ。竹であれば割と何処にでも生えるんだが、笹は熊だか猫だか分からねえ奴に持ってかれちまった。」
            「マジかよ・・・。いや、相変わらずお前の住むトコって碌なの居ねぇなあ。何時ぞやには馬鹿でかい蝙蝠かと思ったら住人が月夜で喜びのあまりに燥いで空飛び回ってたしさあ・・・。」
            「それは俺も知らねえよ。・・・で、どうすんだ?」
            「そうさなあ・・・。僕には織姫も無きゃ早起きする理由もない。それに、鬼の居る街ってのも面白いしな。」
            「・・・決まりだな。」

            馬鹿な物書きとの帰り道。既にこの時には彼の住む街で札遊びを広めた偉大な漫画家が鱶に千切られていた話は出ていた。

            「ありゃ・・・海難事故でねえ。」
            「・・・そういや、お前の遊びにも関わってたろ?」
            「そうさねえ。ただ、状況的には見つかってくれた事を今は安堵する方さ。下手すりゃ誰にも見つからずに忘れた頃に話が出てたまであり得るんだ。」
            「・・・そういうもんか?」
            「そーいうもんだよ。重要なのは逝ってしまった事よりも遺った物・・・じゃなかったっけ?」
            「その通りだよ。・・・まあ、その結果が物書きを自称する遊び人を生んだのは何か情けねぇなぁ・・・?」
            「遅れた笹探しするマヌケに言われたくはねえよ。」

            それ以外にもくだらない話をしながら帰ってきた。時化た神社とはいえ、短冊と筆記具、それと一応の賽銭箱を置いといて正解だった。賽銭箱を揺すれば思ったより銭の心地よい金属音が響き、笹を見れば見れるぐらいの短冊が掛かっているじゃあないか。

            「・・・おい、さっきのパンダの話は嘘か?」
            「いんや?・・・ただ、笹見たら何か嫌な顔してた。」
            「は?」
            「その代わりに筍くれてやったら喜んで持って帰ったよ。丁度・・・肩幅ぐらいのがだねえ。」
            「その手のはウチじゃアライグマだよ・・・。なんで居るんだよ。いや、白黒のアレも嫌だけどさあ。」
            「まあ、相変わらず碌なのが居ないのは間違いないが、そう矢鱈と黒眼鏡の熊には出会わんよ。」
            「あー・・・やられた。マジで性格わりーよなー。」
            「でなきゃ鬼を名乗らん。・・・とりあえず、どっかで飯にしようか。」
            「そういや何も喰わずに来たしな。」

            あとは正直言えばくだらない話しながら、近所の飯屋で適当に済ませて、帰りながらも馬鹿話して寝たってだけの話だ。ただ思い当たるとすれば

            「おい、これって丑三つ時って奴だろ!」
            「神社来て夜中に縁起の悪い事言ってんじゃねえよ!」
            「この時間とかマジで藁人形持ってる奴居るかな!?」
            「そんな奴、此処じゃ真面目過ぎて居ねえよ!!」
            「え!?此処じゃガリ勉君なの!?」
            「そらそうだろ!てめえが空飛んでた蝙蝠人間みてえなのだと・・・スデに行動は終わってる!って奴だぜ!」
            「言われてみれば確かに!お前ンとこの近くでカタカタ喋る奴らも言ってたかもしれない!」

            って話があった気がするから多分其処までは間違いなく起きてるんだよなあ・・・。

            ・・・で、昼前ぐらいだったか昼過ぎだったか。酒も呑めない筈の素面だってのに気分だけは二日酔いに近い倦怠感の中で何気なく眺めたら縁起でもない話がとんでくる。

            「政府要人が・・・こっちの話にしては杜撰だが、どこの・・・え!?おい、お前ンとこで拙い事が起きた。」
            「昨日のパンダかー?・・・どれどれ。」
            二人して画面と互いの顔を確認しなおす。全くじゃないにしても割と平和で治安の良い筈のトコで起きた洒落にならん話。
            「・・・正気か?」
            「正気な奴がやるか?」
            「はー・・・。」
            物書きが天を仰ぐ。状況を見るに芳しくない。ただ、変な情報が流れるのは分かりきってるので、二人して再確認ぐらいはしてた。
            「箇所は此処・・・だよな。」
            「あー、その辺だねえ。」
            「・・・どう見る?」
            「んー・・・無事は祈りたいが、厳しいよな。」
            「距離はこの辺でー・・・無理だろコレー。」
            「だよなあ・・・。」
            「・・・とはいえ、明日を考えるとこっちで様子見ってわけもいかないしなあ。一回、戻って考えるよ。」
            「あいよ。・・・まあ、上手くいけば奇跡だな。」

            その後の状況を知った時に、最初の文面と同じ言葉が思わず漏れた。暇潰しに家でぼんやりしてる物書きに連絡したら、似たような言葉を彼も言っていた。

            「教科書で見た時代の違う話、体験したくはないね。」
            「こーいうの、ドラマだけで良いよなあ・・・。」

            後の世では言葉一つで終わる話だが、この現実をどう伝えるべきか・・・悩ましいなあ。
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            • 幼少期に壊れた遊具の中から白蛇が出て来たり
              夕方の日の落ちる暗い空からUFO見たり
              自室に青だったか灰色だったか短髪の体育座りをしているニ、三十代の青年の幽霊を見たりはしているが…それでも俺は俺自身を特別な存在だとは思ったことはないし事実特別でもなんでもない。非現実が起きても俺が非現実になるわけじゃないとわかっている
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              • 「・・・此処に頼むのも無くも無かったか。」

                 数多の出逢いがあれば、別れというのは必ず起きる。分かりきった話ではあるのだが、それを受け入れられるかどうかなんて言われると流石に難しい。この街に暇潰しで来ているせいで感覚が麻痺していたのもあったが、命には終わりというのが存在する事。何かを教わるには遅すぎたとしか言えない事というのはどっかで存在するようになっている。

                「・・・よう、時化た面してどうしたよ。」
                「ちょいと難しい間柄の人間が亡くなった。」
                「どうりで線香の匂いが染みついてるわけだ。」

                 そうとしかいえない。まあ、少なくとも言葉にすれば単純な言葉で片付くモンだが、その一言で片付けるにはちょっとばかり遅すぎた。長命を願ったのは僕等なのは間違いないが、流石に亡くなってから思う所が「ずいぶんと遺してくれたな」という嫌味の一つってのは流石に何か自分でも性格が悪い。

                「・・・で、何処まで片付いた。」
                「一通りは終わったよ。・・・ルーツ的にはアンタに頼むのも正解だったかもしれんがな。」
                「なんだ、神道だったのか?」
                「・・・一応だよ。とはいえ、70年ぐらい前に次男に押し付けて家を出てった身の上ともね。だから、葬儀は兄弟に合わせなくていいよって言ってたらしい。」
                「・・・で、付いたのは戒名か。」
                「そういうこった。・・・そういや、神道だとそういうのってあるのか?」
                「謚(おくりな)の事か?」
                「・・・やっぱりあるんだ。」
                「まあ、知名度はあまり無いけどな。それより、時化た面して来たって事はまだ、何か見切りついてねえって言いたそうだなあ?え?」

                 普段は、煙草銜えて空ばかり仰ぎ、他人の事なぞ己には関係ないって面ァしてるのに、こういう時だけは勘の鋭い黒羽織には本当に嫌になる。実際、見切りを付けろと言われても、無理なモンは無理。忘れた頃に部屋の戸を開いても多分だが、声が聞こえちまいそうな気がしてならない。

                「・・・当たりだよ。」
                「ま、話ぐらいは聞いてやるよ。」
                「けっ、随分な言い草だ。」
                「なんだよ、じゃあ何で宮司を訪ねた?」
                「揶揄いに来ただけだ。」
                「はぁ?」

                 遺影を探す写真には色々と苦労した。遺らない苦労というのは数知れずとは言うが、世の中には多く遺る事で苦労するというのもある事は流石に分かりもしなかった。おかげで、まあ幾度か「そっちじゃない」とか
                「それはそこだ」みたいに死人の声がハッキリと聞こえてくる。声ぐらい掛けれるなら、少し戯言に付き合えよと嘆きたくもなる。ああ、身体ねぇ奴に対しても何だか腹が立って仕方がない。

                「・・・だったら、書いてけ。」
                「また手記サボる気か。」
                「宮司を揶揄う罰当たりな奴には丁度良いさ。」
                「・・・なんだよそれ」
                「それでも軽い方だぜ。」
                「あー、はいはい。やりゃあいいんでしょうが。」

                 この上に、余計な事をさせられたのも何か納得が行かない。ただ、こうして書くと思う所が増える一方で良い事はあまりない事だけが分かった。

                 ただ、聞こえてくれるなら思う所は幾つかある。
                「暫くは昔に亡くなった愛犬と仲良くやってくれ。」
                「それに飽きたら蓮の華しかないが、写してくれ。」
                「それに飽きたら弟君とゆっくり話してくれたまえ。」
                「出来ればそれらの行いは永くやってくれ。」

                ・・・ぐらいだろうか。あ、そうだ。一番伝えなきゃいけないのが一個あった。

                「仲間が欲しいってのは分からんでもないが、甥の真似事はするな。」

                って事だ。・・・好奇心だけは衰えしらずの人だ。出来る限り向こうの事、沢山撮ってくれよ。本当に忘れた頃に沢山話してくれ・・・。
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                • 「・・・今年は何が何だか」
                  護符に破魔弓と矢、御守の類に刀・・・と用意してたら気付けば日付どことか年まで跨ぐとは思わなかったな。例年であれば、用意するのに手間も取らず、当日は何も気にせず遊び惚けるぐらいの余裕すらあったのだが、今年は何かと追われる日々が続いたせいで用意が遅れてしまった。いや、前回はそもそも人の流れすら厳しい時期にあったのだが、今年は多少は落ち着いたのを見越して用意をと・・・やるつもりだったんだが、急な需要で弓矢の用意に手間取り、御守袋の準備も遅れて、道具が揃った頃には橇に乗った赤帽子も過ぎ去って暫く。

                  そのせいで、大掃除も碌に出来ていない。今まで通りならば、蕎麦を啜って「後は遊んで寝るだけ」という心持で煙草を銜えてたが、今年は「これ食ったらもう一仕事」

                  これで年を越すには何だか気分は良くないが、この先も後味の悪い年越しも覚悟せねばと思うと何だか思いやられる。

                  2022年、始まって早々に「終わるまでには良い年に」なんて思ってしまう。そんな2021年だったかもしれないなあ・・・。

                  ・・・ああ、辛気臭ぇ・・・。
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                  • 「寒ぃなぁ・・・。」
                    押し入れにしまった冬羽織、そろそろ出すべきか。靡く風に問うたら「いつぞやの皐月を忘れたか?」と諭され、いざ渋れば「文月の時に腰に縛った冬羽織、忘れたわけではあるまい?」と煽られる。葉月に別れを告げて長月、平らに成らんと願った何時ぞやであれば、残暑厳しくとも、日暮れに夏が過ぎる事を告げる冷たくとも穏やかな風がこの躰を包むはずなのだが、今年の秋の知らせってのは随分と冷てぇなァ。ちったぁ雨に打たれて尚、人を出迎えんと待った蝦蟇を見習えてってんだ。

                    そういや、暦を眺めて指を折って気付いたが、遷宮から早くも1年か。・・・思ったより彼方此方では疫病に悩まされてるせいか、客足も伸びなければ暇凌ぎに社から飛び出ても、閑古鳥が鳴くだけ。鳴き声一つ聞こえりゃそれでも良いんだが、下手すりゃ蜘蛛すら家主にならぬ蛻の殻。誰もが以津真天と嘆く嫌な御時勢だというのが分かってたが、こうも酷いんじゃあねえ・・・。

                    え?此方の機嫌は?・・・そうさなあ。それこそ遷宮の話をした時だったかに少しばかり出てきた賽銭箱に目が眩んだのが居る間は安泰かもしれんが、懸念はあるさ。それこそ、祭りも無ければ参拝に来る客が減ってるのは流石に厳しい所だ。それこそ、客の出入りがあるから、暇凌ぎにも困らなかったりするし、面倒だと言いつつも護符や御守を作る事も、神事を取り仕切る事は好ましい事なのだよ。

                    太平記の怪鳥のように討てるのなら、現世に蔓延る「いつまで、」と嘆く声を如何か祓って貰えぬだろうか。

                    そういえば、此処まで書いて気付いたのだが、鵺退治に因んでだったか弓の名手がその声の主を墜としたのだったかな。

                    ・・・今年は破魔矢と破魔弓を少し多めに用意しよ。
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                    • 夢を見て、夢を見て、そしてまたその夢を見てまた夢を待つ
                      祈り捧げ歌を歌い恋い焦がれる心の鳴動
                      愛し恋し翳り揺蕩い。迷い惑いて溶けて狂う
                      泡沫の夢は今だ覚めず。心の中でうず叫ぶ
                      まだだ、まだだ。まだ前を向いていない
                      後ろには万華鏡、中心(ココロ)には蜃気楼。そして向かうは斑模様
                      泥中の蓮は輝きを失わず。陽炎の揺らぎは熱を持つ
                      ああ、今はどこにあるのだろう?始まりを定め終わりを打つ
                      また夢を見た。永い夢を。ずっと続いた悪い夢を
                      血を吐いても終ぞ届かぬ夢に私は祈りを捧げよう。またその夢を見るために…
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                      • 「いつからだろう、胸に燻る何かを残して~♪」
                        書物に綴じる前、宮司に連絡を入れた。

                        「青札の枚数が知りたい。」
                        「青・・・確か11だ。」
                        「って事は・・・+9で20だろ・・・。悪い、少し寄り道してから行くよ。」
                        「・・・あいよ。」

                        自分が共に戦った仲間たちだというのに、肝心な時にどこか欠けてる。顔や特徴さえ分かれば直ぐにこたえられるというのに・・・情けない。そう思いながらも綴じるファイルを増やしてから、幾度と無く・・・いや、場所が変わってしまった神社へ向かっていく。

                        「歩きはじめる、もう振り返らぬように~♪」

                        結果として、僕の宿敵になった友人に勧められたのと、僕の無駄な決意で始めたのが1年半前。当時は思ったほど乗り気でも無かったのだが、惰性的にやるには丁度良いかと思っていた。ただ、そこから半年ぐらいになる。つまらない法のせいで、煙草を吸いながら麻雀出来なくなったのを理由に本気でやるようになった。

                        「何を選んでも、全て拾い集められないから~♪」

                        といっても、苦難はあった。状況が状況だけに場所を探すところから始まった。幸いといえば幸いなのが、戦える場所が思ったより近くに合った事だったか。そこで、少しずつではあるが、いろいろな戦い方を何となくだけど理解していったのが1年前か・・・。

                        「現在(いま)の戦場(ばしょ)から、瞳そらさないように~♪」

                        そして、とりあえずは「これならアイツと戦える」というとこまで辿り着いた。けど、納得できるかといわれると少しだけ足りなかった。自分の始めた切欠から少しづつだけど、目を背けた気がしていた。

                        「終わらないステージで、戦い続けている~♪」

                        それが悔しくて情報を洗いなおした。きっと、彼は時間をかけて、自力で見つけた道だろう。僕だって時間を掛ければ何時かは彼が見つけた道を切り拓けただろう。ただ、それだと差は埋まらない。だから、情報を調べて、少しでも自分の納得する答えを友人に、何れ戦う事になる誰かに、そして何より自分自身に見せてやりたかった。

                        「乗り越えていけるさ、あの日、目指した場所へ♪」

                        その為に費やした時間、資金は分からない。そして、どれだけ戦友と語れたかも。きっと、時間や資金以上の物は得られたと思える。でなければ、あの日突き付けられた現実を知った僕が取った行動は報われない。
                        「違うだろ!俺がやりたかったゲームってのは終わりを告げられても、まだ知りたい!って思わせるゲームだっただろ!」と小銭を握りしめ、駆け抜ける事を決めたあの日の自分が正しかったと証明したい。だから

                        「辿り着ける、そのときまで~♪」

                        つい先日まで必死こいてやれてたんだろう。重い匣を抱えてさ。・・・先日来たときは、重たかった鞄も、今日来るときは、なぜかとても軽い。紙の重さってのは間違いなくあるんだけど、それだけじゃない。

                        「・・・だいぶ、時間が掛かったな?」
                        「これでも早い方だぜ?・・・そういうお前こそ、神社までのアクセスよくなったとはいえ、境内抜け出しやがって。仕事はどうなってんだ?」
                        「そうさなあ・・・。下手な仕事を蹴ってでも伝えてやりたい願いを抱えちまった。といえば納得するか?」
                        「・・・感傷に浸るにも戦友は居た方が良いか。」
                        「戦友なくして感傷には浸れんさ。そして、彼らが再び感傷に浸りたくなった時の為に塔や碑ってのはあるんだぜ?」
                        「そう・・・だよな。なあ、宮司。」
                        「なんだ?」
                        「神社に着くまでもうちょっとだけ感傷に浸らせて。」
                        「は?」
                        「・・・やり始めたばかりの時に流れてた曲、結構好きだったんだ。それこそ、いつぞやも筐体に向かうまでに口遊んでててさ。」
                        「・・・勝手にしろ。」
                        「・・・ありがとう。」

                        僕が好きだった曲にエールを貰って此処まで来た。思い出を紡ぐのは戦友と向き合ってからにしたい。だから、境内までの道中を名曲と共に歩んでいきたい。

                        そう思える日だった。今は戦友との別れを告げて、宮司の代わりにこうして思いを記させていただいた。とうの本人には「頻度が減るぐらいには手記書くの面倒なのと下手な唄に付き合わされた罰だ。」なんて言われたが、彼なりの好意だろう。・・・最後に改めて彼らにこう言わせてくれ。

                        いつか、僕らが願った未来で逢おう。戦友(とも)よ。

                        と、だけ。また彼らと共に駆けれる日を心待ちにしてる。
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                        • 「・・・ふう。1年じゃ付喪神は無理かねえ。」
                           重たい鞄に入ってる匣には外側こそ傷だらけだが、管理された物の数々。どういう順番で使ってたのかは分からないが、使用順と考えれば何処か納得する。
                          「・・・まあ、無理だろうな。」
                          「やっぱりなあ・・・。」
                           彼にしてみれば少し辛いだろうが、付喪神なんざ簡単に憑くわけじゃない。それに此処の神社は他の寺社に比べたら大した月日が経ってるわけでもない。そんな所で付喪神が来るとは思ってない。
                          「といっても、簡単に手放せないんだろ?」
                          「ああ。今日まで色々と戦略を立ててさ?その度に匣の中身を変えてさ・・・最初は小さいモンだったんだぜ?それが、何を間違えたのか匣も大きくなってさ。それすら入らなくなって採用から見送ったのとかだいぶあったんだぜ?」
                           実際、彼の持ってる匣の重さからも想像は難しくは無かった。札1枚とっても無限に話が広がりそうだ。
                          「・・・大方、「同じ戦術が一つもない」から増えた。とででもいう気か?」
                          「少し違う。同じ戦術でも組み合わせが無限だった。それこそ対戦形式が違うと採用しづらいカードとか出てきて、それを他の何かと変えなきゃならなくてさ。」
                          「・・・気が遠くなるな。」
                          「1年弱なのに長く感じたよ。たった1年、勧めてくれた友人にボコボコにされて手段を問わず勝ちに行くと決めた何時ぞやから・・・今日まで。」
                           そういえば、此処に記さなかったが、あの後も色々と対戦はしてたらしい。ただ、聞くたびに何か使ってたカードが違うってのは不思議だったが、彼なりに色々とやってたんだろうなあ。
                          「・・・で、今日は今まで振り返る為だけに来たって事で良いのか?」
                          「まあ、それもある。ただ・・・こういう場所だったらコイツ等に言葉の一つも伝えられるかなって。」
                           色々とあったんだろうなあ。それこそやれることを全部試したんだろう。いや、試し切れなかったんだろうか?何れにしたって、此処にあるのは箔押しされた単なる紙ではない。
                          「・・・何処だって言葉は伝えられる。何時だって。」
                          「そういうもんかね?」
                          「ああ、そうとも。共に戦った戦士達であろう?」
                          「ホント、拙い指揮に良く合わせてくれた。」
                          「そういうこった。」
                          「・・・近々、ファイルに綴じようと思う。その時は・・・。」
                          「・・・言うな。黙って普段通り持って来て語れば良いじゃねえか。」
                          「そうする。菓子と安い茶の一つぐらいは持ってく。」
                          「あいよ。」
                          「・・・じゃ、ちょっとの間、神様の御膝元で休ませてやってくんねえか。」
                           彼は共にしてきた戦士達を預けて去っていった。
                          「・・・しかし、こんなんがねえ。」
                           姿を見えなくなってから、しばらくして匣を開いた。其処には多くの者がいたが、私の目に映った彼等の言葉は

                          「これが最後の頼みだ!」

                          であった。

                          馬鹿な指揮官よ、付喪神の願いを不意にはするな。
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